目次

昭和61年
昭和62年
昭和63年
平成1年
平成2年
平成3年
平成4年
平成5年
平成6年

back











昭和61年  back

この年は、東北自動車道が、全面開通した年です。また、この年 黒石市文化功労賞に山口十郎氏(73)が、ねぷた製作40年、黒石ねぷた 製作者の会会長、新生美術会会長などの理由から、選出されました。この年3月 13日黒石ねぷた祭り運行責任者会議が開催されました。大きく変わった点は、清掃委託金として、青年会議所が 、5,000円をあずかり、御幸公園の清掃に参加しない団体には、これを返金 しない制度が、できたことでした。また、合同運行参加申込は、7月1日から1 0日までとされました。さて、もつけ太鼓保管庫の完成落成式が、7月30日に 大黒デパトホールで開催されました。同時に、『世界一のねぷたと太鼓をつくる 会』(宇野善造会長)は、解散式を行ないました。収入の部 会員会費4,85 0,000円、法人・個人協賛金6,991,000 円、募金収入264,0 00円、物品販売7,317,000円(ちょうちん、ねぷた写真などで、その 合計は、22,918, 000円ほどとなっている。支出の部は、世界一のね ぷた製作5,600,000円、黒石もつけ太鼓、ねぷた小屋4,640,00 0円、運行費1,061,000円、物品仕入 5,856,000円などと決 算されたようです。また、この年7月3日『札幌北海道教育大学付属中学の生徒 達が、ねぷた製作の体験学習におとずれた』ことも報道されています。また、黒 石市教育員会は、文化財保護実施計画を策定(3年計画)し、黒石ねぷたの青森 県民俗文化財指定を目指すことも伝えられています。合同運行は、80台の参加 、子供の部3台、大人人形9台、同扇68台の参加で、行われました。『姉妹都 市締結20周年の宮古市市長も、観覧し、二双子子供会が、参加10周年記念に つき、馬を先頭の運行』が、また、『ひまわり子供会のねぷたにフランス青年飛 入り参加』もトピックスとして掲載されています。(写真 P  )『残念記録 破られた』と、世界一の太鼓『黒石もつけ太鼓』は、秋田県鷹ノ巣町の太鼓にわ ずかに1センチ上わまわれました。さて、昭和59年8月に弘前大学人文学部人 間行動コースが、実施したアンケートが、この年まとまっています。(資料青年 会議所)

昭和62年 back

『日程は、昨年同様で申込は、7月1日から10日まで、申込手数料は、3、 500円(県証紙、申込用紙代、祭り保険)。新しい試みとして、審査会場に、 ねぷたと太鼓の停止線を設け、審査の公正をはかる。また、公園の清掃は、参加 団体を2つにわけて行なう。』と報道されています。『NTT黒石電報電話局で は、61年からねぷたばやしテレフォンサービスを初め、内容は、8日からはや しの『すすめ』、13日から『止まれ』、20日から『もどり』、27日から8 月7日まで『総合』がそれぞれ3分間演奏され、5回線で、提供するものでした 。昨年は、950回利用された』とあります。市民の祭りへのひとつの応援の方 法だと思います。さて、審査は、『絵・照明、造作、総合』(総合にはやしも含 む)の3部門18名で、『はやし』は、独立し『はやし大賞』(審査員3名)が 、設けられました。合同運行には、『黒石もつけ太鼓』とともに79台が参加し 、人形大人11台、同扇66台、子供の部人形1台、同扇1台というものでした 。はやし大賞は、子供の部、ひまわり子供会、大人の部は、花巻ねぷたの会が、 初受賞いたしました。さて、この年長野県箕輪町の『みのわ祭り』に『みゆきこ ども会』の人形と『ひまわり子供会』の扇ねぷたが要請によって、参加いたしま した。黒石ねぷたの遠征としては、一番遠い地域でした。

昭和63年  back

この年は、浅瀬石川ダム完成の年でした。また、3月26日赤尾三千子氏の『 横笛・赤尾三千子の世界』(黒石市文化会館)に正調黒石ねぷたばやし保存会の 子供達の賛助出演があった年でもありました。この年は、ほぼ審査、コース共に 、同様で、中郷保育園の子供の部初参加も伝えられ、総数75台、子供ねぷた3 台、大人人形10台、同扇62台でした。ボランテイアの方々の協力で、国立療 養所岩木病院の子供達が、車椅子で、参加したのもこの年でした。また、8月2 0日には、仙台市泉地区の『泉地域市民ふるさとまつり』に、招待され、『みゆ き子供会』の人形、『金屋同志会』の扇、『黒石もつけ太鼓』が、遠征参加しま した。

平成1年   back

この年昭和天皇が、崩御なされ、年号が『平成』と変わりました。また、青函 博があった年でした。2月11、12日両日、市内6地区で『雪祭り』が開かれ 、東地区では、人形、扇ねぷたが飾られ、また、山形地区でも『こけし萬トウロ ウ』が、飾られ冬にもねぷたが見られるようになりました。さて、昨年とちがう 点は、申込受付が、6月20日から、7月1日までとなり、申込手数料も5,0 00円となったことです。また、もっとねぷたを皆んなで考えようと、6、7月 には、市内9地区で青年会議所とねぷた関係者とが、各地区ごとにねぷたの問題 点や、よい所を話しあいました。(資料別添)『東地区では、ねぷたをひく子供 が少ない。高校生を頼んで、運行している団体もある。ねぷた運行費は、毎月毎 戸から、 300,500,600円集めているところが、多い。飲食代は、子 供におやつ、大人は金額を決め、それ以上は個人負担にしているところもあるこ と』が、報告されています。さて、6月21日には、札幌市中島中学の一行が、 黒石市山形公民館で、金魚ねぷた作りの体験学習をしたことも伝えられています 。また、合同運行の参加台数は、72台で、子供人形、扇各1台、大人人形10 台、同扇60台の参加でした。『東新町ねぷた委員会』は、この年連続30年参 加の特別賞を見事に受賞いたしました。北海道蘭越町の子供達26名が、浅瀬石 公民館で、研修しねぷたに参加したのもこの年でした。また、この年ねぷたのパンフレットが、『心の豊かさ求めて』をキャッチフレーズに B4判で3,000枚製作されました。『『黒石もつけの会』は、14日午後6時から、旧国鉄駅跡地から、御幸公園 まで、お盆の帰省客のために、4年目のねぷたの運行を行っている』の記事があ ります。また、会津坂下以来福島県喜多方市へ、8月15日、『追子野木桜会』 の人形ねぷた『羅将門』と『黒石もつけ太鼓』が、遠征出陣しました。黒石ねぷ た祭り反省会では、『コースを御幸公園駅前にして欲しい。市長賞、市議会長賞 を復活して欲しい。ねぷたの審査を大、中、小と分けて欲しい。』などの意見が だされたと報道されています。また、絵師山崎恒雄氏が、『ねぷた教室』開催も 話題となりました。

平成2年  back

さて、この年黒石ねぷた祭りは、『黒石市無形民俗文化財の指定』を受けました。また、2日の審査コースが、御幸公園−駅前と変更になりま した。さらに、ねぷた絵師山崎恒雄氏の人形製作100台記念が、実行委員会に よって実施され、記念誌がだされました。『オリンパス光電子』のものと『北美 町・松原ねぷた会』の人形ねぷた両者が、100台目とされました。さて、東地 区で行われてきた、地区合同運行の実施は、ほかの地区にもひろがり、本年西部 地区は、4日、山形地区は、前夜祭(31日)として行われるようになりました 。本年、合同運行には、69台参加、子供人形1台、同扇1台、大人人形8台、 大人扇中型40台、同大型19台の参加となりました。大人扇の部が、大型(最 大4.5M以上)と中型(最大4.5M未満)に分けられました。参加ねぷたは 、『祝黒石ねぷた祭り開催』の一面広告に、団体名、種別、題名、参加年数、製 作者氏名、運行責任者氏名をつらね掲載されました。さて、黒石市の『夏祭り検 討委員会』が、8月28日、『よされの会期を8月6日から9日までとしたい』 と答申しました。『これにともない、ねぷた祭りの会期を、7月30日から5日 まで』としたいとされました。さて、黒石ねぷた祭り反省会が開かれ、『審査コ ースは、おおよそよいが、審査会場が近すぎる。市長賞を設けて欲しい。』など の意見が出されました。会期変更については、議論がわかれ、次回までとなりま した。運行責任者会議は、その後5、6回と開催され、『来年は、現行通り実施 すること。来年以降は、今後検討する。』と青年会議所は、答申いたしました。

平成3年  back

この年は、市のねぷたへの補助金が大幅に増額され、人形製作の団体を喜ばせた年です。また、よされの会期(8月6から9日まで)とねぷたの会期(8月1日から7 日)が、重った年でもあります。また、残念なことにねぷた絵師岩谷幸雄氏が、逝去なされ、最後の出陣は、住吉・末広町内会の『信玄不動』となった年でもあり ました。さらに、忘れられないのは、台風19号の大被害をうけた年でもありま す。合同運行の参加は、70台で、子供人形2台、同扇3台、大人人形10台、 同扇大型25台、同中型30台でした。人形ねぷたの奨励金は、標準型ねぷたは 、人形の幅奥行が、4.7M以上5M未満高さが、4.2M以上4.5M未満の もの。小型人形は、幅3M以上高さ3.5M以上4.2M未満のものとさてまし た。初年度奨励金は、標準が、60万円、小型が30万円、継続は、各20万円 、15万円とされました。2日の審査には、北村知事も黒石ねぷた祭りの見学を いたしました。6日から、よされ開幕となり、ナヌカ日の門付けは、ねぷたが市 街地に入いれないため、青年会議所で市街地各町内分をまとめて集め、表彰合同 運行で賞金とともに公平に配分されました。さて、2日の合同運行に東京多摩市 から、市議会議員ら13名が来黒し、多摩市市制20周年記念の事業8月10月 の2回に、参加することが、決定されました。市民独自のルートで下山形町親和 会『金剛力士』と、扇ねぷたをもちこむことが、きまり、大勢の多摩市民を喜ば せました。また、『黒石市袋ねぷた会の扇ねぷたは、津軽こけし館の前庭に展示 されていましたが、黒石温泉郷ふれあい朝市にも、参加、さらに、青森市で開催 の『全国手話通訳集会』にも展示され、おおもてであったと』報道されています 。運行責任者会議反省会は、8月21日ひらかれ、来年の会期を主催者黒石青年 会議所の責任で『7月30日から 8 月5日』にすることとなりました。

平成4 年  back

会期が、賛否両論の中、7月30日から8月5日に変更された年です。『大阪御堂筋パレード』へ参加をした年でもあり、また、『青森県知事奨励賞』、『黒石市長奨励賞 』がだされた年でもあります。この年、ねぷたの賞、審査の枠組に手が加わえれ れました。賞は、『前ねぷた賞』、『チャレンジ賞』、『コニュニテイ推進賞』 が、新設され、大人人形の最優秀賞に『青森県知事奨励賞』、扇の最優秀賞に『 黒石市長奨励賞』もおくられることにもなりました。また、『正調黒石ねぷたば やし保存会』より、『はやし大賞』もだされることになりました。さらに、審査 部門も、変更され、『ねぷた本体部門』、『はやし部門』、『いきおい部門』と 3つを柱とするようになりました。津軽の先陣をきって『黒石ねぷた祭り』は、 7月30日審査合同運行となり、72台の参加となりました。子供人形2台、大 人人形 13 台、同扇大型28台、同中型29台の内訳でした。また、東地区合 同運行8月1日に、烏城組のねぷたに北海道渡島管区内地域子ども会育成連絡会 の親子 170名が、参加いたしました。昨年の交流から、多摩市の一行46名 が、2日合同運行に参加し、本場のねぷた祭りを満喫していきました。反省会で は、会期への反対の声も高いものでしたが、青年会議所としては、観客も増え、 スムーズに運行された。5日のナヌカ日は、交通渋滞が、ひどいの苦言もありま した。10月1日、御堂筋パレード参加結団式が、おこなわれ、11日には、『七福神』(山崎恒雄氏製作、オリンパス光電子(株))が、『 黒石もつけ太鼓』を従え、堂々の行進をいたしました。そしてこの時もつけ太鼓 が、朱塗りになったことも忘れられません。また、大阪では、昨年の台風被害の御礼もかねて、関係諸団体より協力いた だいた物産でありましたつがるおとめ、りんご、りんごジュースの物産配付も実 施され、『なにわっこ』を喜ばせました。解団式は、 ねぷた、太鼓の無事到着 を確かめて 21日に行われました。

平成5年 back

『青森県無形民俗文化財』の指定をうけた年です。また、『県知事賞』、『市 長賞』となった年です。まちのにぎわいを目指して、黒石ねぷた祭りのポスターが、 久々に市内にはられました。また、昨年変更された賞の枠組について、よい一般 にわかり易くなるように審査基準内容が、明らかにされました。内容を紹介して みたいと思います。◎ねぷた本体部門(構図(絵柄)、色彩照明、造作)◇構図 (絵柄)◇鏡絵は武者絵等のいきいきした絵柄で動を表わし見送り絵は美人画等 で静を表わす。強弱のある筆使いでバランスのとれた構図であること。また、い かにも生きているかのような絵柄がのぞましい。◇色彩照明◇ロウや色の濃淡を 効果的に使い、かつ色彩がきれいであること。色彩をあざやかにみせる明るさで あること。◇造作◇(人形)がく、ひらきを四段と積み重さね、その上に高欄が あること(扇)扇と皿とのバランスがよい。(ひらき、たまり、幅等)◎はやし 部門(基本、技術、人数)◇基本◇「進め」「止まれ」「戻り」の三曲を性格に 演奏しているかどうか。二曲しか演奏していなかったり、はやし講習会で指導し ている曲以外の曲(他地区の曲など)の演奏などは減点の対象となる。◇技術◇ 演奏が何級レベルの演奏をしているかということが採点の基準であり、おおよそ 2級以上の技術点を最高点とする。◇人数◇太鼓のたたき手二人に対し笛4人以 上の人数公正がされているかどうか。それ以下のアンバランスな構成については 減点の対象となる。*さらに服装や整列形態などに工夫、努力が著しいものに対 し、奨励点をあたえます。なお、構成が大人でも子供でもその区別なく同じ審査 をする。また手振りスリガネは、奨励段階なので取り組む努力の著しいものは奨 励点の範囲の中で採点し、現段階では手振りスリガネを採用しなければ減点する ことはありません。◎いきおい部門(かけ声、列、態度)◇かけ声◇はやしに合 わせて、声が元気よく大きく、よくそろっているかどうか。但しむやみな拡声器 の乱用は好ましくない。◇列◇子供から大人まで幅広く参加し協力して、楽しく 運行しているかどうか。但しだらだらした運行や列をみだしたりする運行は好ま しくない。◇態度◇引き手やはやし手、その他運行にかかわる人を対象とし、運 行責任者の指示によく従っているかどうか。但し祭りを盛り上げようとする態度 についてはさまたげない。さらに服装や運行形態などに工夫、努力がなされてい るもとなっています。合同運行参加台数75台で、大人人形  台、扇大型   台、同中型  台、子供人形 台でした。

平成6年 back

市制40周年の年です。これを記念して、市役所のねぷたが久々に、出陣しました。合同運行参加台数は、75台、大人人形15台、同扇大型30台、同中型29 台、子供人形1台となりました。市の補助金を頂き、『黒石ねぷたの資料収集』 を行ないました。それらをまとめて中町西谷家で、『なつかしの黒石ねぷた写真展』を開催いたしました。そして、この時集めた資料を元にこの本ができることとなったのでした。
 

                                                       back